
こんにちは、一般人投資家の「いっぱん」です。
株価が下がっている銘柄を見ると、「割安になったのでは」と感じることがあります。
しかし、株価下落の理由によっては投資機会になることもあれば、逆に注意すべきケースもあります。
今回は、株価下落の理由を整理し、買っていい下落と買ってはいけない下落について考えていきます。
株を買うときに役立つシリーズまとめ
株式投資でチェックしておきたいポイントをシリーズで解説しています。
【基礎指標】
・シリーズ1はこちら(ROEとROA)
・シリーズ2はこちら(自己資本比率)
・シリーズ3はこちら(PERとPBR)
・シリーズ4はこちら(配当利回り・配当性向・増配期待)
【企業分析】
・シリーズ5はこちら(時価総額と投資スタイル)
・シリーズ6はこちら(連続増配年数)
・シリーズ7はこちら(不正をした企業に投資しない)
・シリーズ8はこちら(株主構成)
・シリーズ9はこちら(必要な株を買う)
・シリーズ10はこちら(海外売上高比率)
・シリーズ12はこちら(セグメント情報)
【相場・タイミング】
・シリーズ11はこちら(騰落レシオ)
・シリーズ13はこちら(SOX指数とVIX指数)
・シリーズ14はこちら(株式分割)
・シリーズ17はこちら(決算)
【投資判断】
・シリーズ15はこちら(流動資産とネットキャッシュ比率)
・シリーズ16はこちら(仕手株には手を出さない)
・シリーズ18はこちら(スランプの時は株から離れる)
・シリーズ19はこちら(業績低迷株を買う場合の注意点)
はじめに
株価が下落している銘柄を見つけると、以前より安くなっていることから、つい買いたくなることがあります。
「ここまで下がったなら割安ではないか」
そう感じる人も多いと思います。
しかし、株価下落の理由を調べずに買ってしまうと、思わぬ損失につながることがあります。
株価の下落には、
・一時的な下落
・需給による下落
・企業価値の低下による下落
など、性質の異なる下落があるからです。
今回は、買っていい下落と、買ってはいけない下落について考えていきます。
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株価の下落は大きく3種類ある
株価が下がる理由は様々ですが、大きく分けると次の3つに整理できます。
需給による下落
株価は企業価値だけで動くわけではありません。需給によって大きく動くこともあります。
企業の業績とは関係なく、株式の売り買いのバランスが崩れて株価が下がるケースです。
例えば、
・大株主の売却
・機関投資家のポジション調整
・短期資金の利益確定
などがあります。
また、信用取引の動きも株価に影響します。
株価が上昇していた銘柄が下落に転じると、「押し目」と考えた投資家の信用買いが入りやすくなります。
そして株価がさらに下落すると、含み損を抱えた投資家の投げ売りが出ます。
さらに、
・損切り
・追証回避の売り
・強制決済
などが重なると、売りが売りを呼ぶ形で株価が下落します。
このような局面では、企業の収益力とは関係なく、需給によって株価が動いている状態です。
信用買い残が多い銘柄は、株価下落時に売りが出やすくなるため注意が必要です。
期待の剥落による下落
決算が悪いわけではないのに株価が下がることもあります。
これは市場の期待が高すぎた場合に起きることが多く、
・材料出尽くし
・期待とのギャップ
などによって売られるケースです。
企業価値の低下による下落
最も注意が必要なのがこのケースです。
例えば、
・本業の悪化
・ビジネスモデルの変化
・規制変更
・市場環境の悪化
などによって、企業の収益力そのものが弱くなる場合です。
この場合、株価下落は企業価値の見直しと考えられます。
買っていい下落
投資機会になるのは、企業の本質が変わっていない下落です。
特に多いのが、需給による下落です。
企業の業績やビジネスモデルに変化がないにもかかわらず、売りが増えることで株価が下がることがあります。
このような場合、株価だけが一時的に売られている状態です。
では実際に、需給による下落の例を見てみます。
例:パルグループの株価下落
現在、アパレル企業のパルグループ(2726)の株価は下落しています。
同社は株式分割後、株価が調整する展開となりました。
株式分割後は保有株数が増えるため、利益確定の売りが出やすくなります。そのため、分割直後は需給が緩みやすくなります。
さらに株価が下落すると、「割安になった」と考える投資家の信用買いが増えます。
また、株式分割によって株価水準が下がったことで信用取引を利用しやすくなり、信用買いが入りやすくなります。
このように、株式分割後の利益確定売りに加えて、株価下落による信用買いの増加が重なり、需給のバランスが崩れて株価の上値が重くなったと考えられます。
この下落は企業の収益力が悪化したものではなく、需給による株価調整と考えられます。
業績や財務に問題がなければ、株価下落は投資機会になる局面とも言えます。
(参考)パルグループの日足チャート

①株価が上昇していた。
②1対2の株式分割が行われた(100株の保有が200株の保有になった)ため、利益確定売りが入りやすくなった。
③上げ続けていた株価が下がったので、割安感から信用買いが増加した。その結果、需給が悪化し株価の上値が重くなったため下落した。
買ってはいけない下落
一方で、株価下落の理由によっては手出し無用のケースがあります。
パルグループの例が需給による株価調整だとすると、次はビジネスモデルに影響する要因による下落の例です。
このようなケースでは、株価下落は単なる調整ではなく、企業価値の見直しになります。
例:FPGの株価下落
航空機リースや不動産小口化商品などを扱うFPG(7148)は、税制改正の影響が懸念され株価が急落しました。
与党の税制改正大綱では、不動産小口化商品の相続税評価額を実際の取引価格ベースに見直す案が示されています。
この改正が実現すると、これまで同商品にあった相続税対策としての税務メリットが大きく縮小すると考えられています。
FPGのビジネスは、こうした税制メリットを活用した商品が柱の一つとなっています。
そのため今回の税制改正は、
・商品の魅力低下
・需要減少
につながり、業績への影響を懸念した売りが膨らみました。
このように、ビジネスモデルの前提に影響する要因による株価下落は、単なる株価調整とは性質が異なります。
株価が下がっているからといって、必ずしも割安とは限らない点には注意が必要です。
(参考)FPGの日足チャート

注意したい下落パターン
株価の下落の中でも、特に注意したいのが企業価値が徐々に低下しているケースです。
株価が下がると、
・PERが低い
・PBRが低い
・配当利回りが高い
など、割安に見えることがあります。
しかし、このような状態は企業価値が下がり続けている途中でも起こります。
例えば、
・売上が長期的に減少している
・利益が年々縮小している
・主力事業の競争力が落ちている
といった場合です。
このような銘柄は、株価が安く見えてもさらに下落することがあります。
株価の安さだけではなく、企業の収益力が維持されているかを見ることが重要です。
株価下落時に確認したいポイント
株価が下がっている銘柄を見るとき、まず確認したいのは次の点です。
・下落のきっかけ
・一時的な要因か構造的な要因か
・本業の競争力
・売上や利益の見通し
・財務状況
・配当の持続性
これらを整理すると、株価下落の意味が見えてきます。
下落理由の探し方
株価下落の理由を調べる方法の一つとして、「株探」の企業ページのニュースがあります。
株探では企業ごとに、
・決算発表
・業績修正
・材料ニュース
・市場の評価
などが時系列で掲載されています。
株価が動いた日付の近くのニュースを見ると、株価変動の背景を把握しやすくなります。
株価が下落している銘柄を見つけたときは、まずニュースを確認し、下落理由を整理する習慣をつけることが大切です。
(参考)ニュースの見方

確認したい企業を検索し、各企業ページの「ニュース」タブをクリックすると時系列で確認できます。
まとめ
株価が下がると、以前より安く見えるため買いたくなることがあります。
しかし株価の下落には、チャンスの下落もあれば避けるべき下落もあります。
そのため、株価が安いかどうかよりも、なぜ安いのかを考えることが重要です。
株価下落の理由を整理することで、投資判断の精度も高まっていきます。
※本記事は特定の銘柄を推奨するものではありません。皆様の株式投資について一助となれば幸いです。
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